移住・定住ホームUIターン者の声妙高で暮らす楽しさは自分でつくる。「スマイルアイスクリーム」が目指す子どものたまり場。

UIターン者の声

妙高で暮らす楽しさは自分でつくる。「スマイルアイスクリーム」が目指す子どものたまり場。

スマイルアイスクリームの大塚智さん 

プロフィール

大塚 智(おおつか とも)

出身:神奈川県

UIターン前の居住地:長野県

現在の居住地:新井地域

年齢:30代

仕事:個人事業(アイスクリーム屋)

経歴:会社員(スキー場)

移住年:2021年

転職のタイミングで妙高市に家族で移住した大塚さん。妙高市で暮らし始めて感じたこと、考えたことを一つひとつ形にしています。大塚さんのつくる地域での暮らしと働き方について、お話を伺いました。

せっかく移住するなら面白いところへ

北海道や新潟、ニュージーランドなど、国内外を転々としながら、スキー場の仕事に関わってきた大塚さん。その中でお世話になった経営者の方に「一緒にやらないか」と誘われたのが、妙高市にあるロッテアライリゾートでのバギー(注1)の仕事でした。

「ロッテアライリゾートには何度か滑りに行ったことがあり、興味がありました。僕は海外のスキー場でも働いたことがあるので、正直日本のスキー場って面白くないなと思っていたんです。ただ、日本のスキー場の中では、ロッテアライリゾートが一番面白い。非圧雪エリアをちゃんと管理しているから、滑っても面白いし、働いても面白い。他のスキー場も非圧雪をやっていますが、規模感が全然違います。せっかく行くなら面白いところに行きたいというのが、妙高市への移住と転職の決め手でした。」

暮らし始めて知った地域の温かさ

移住後は空き家バンクで見つけた一軒家を借り、家族で暮らしています。3年経った今では、ご近所付き合いも楽しんでいるそう。

「子どもが田んぼで遊ばせてもらったり、田植えをやらせてもらったり、いろいろなことを体験する機会を与えてもらっています。僕自身は近所の自転車屋さんにお世話になっていて。自転車だけでなく、車やバギーが壊れたときに、自分で直せるようにアドバイスをもらったり、道具を貸してもらったり、いろんな相談に乗ってもらっていて、とても心強いです。」

大塚智さん

また、都会とは違う目線で行われるイベントにも驚いたと言います。

「あらいまつり(注2)や、おたや(注3)等、子どもが楽しめるようなお祭りに参加したことなかったんです。都会の祭りって、大人目線なんですよね。妙高のように、子ども目線で楽しめる行事がしっかり残っているのは、すごい大切なことだし、素敵なことだと思います。」

子どもに喜んでもらえるお店を作りたい

一方で、子育てする中で「もっとこうしたらいいのに」と思うことも出てきたと言います。

「夏にロッテアライリゾートでバギーの仕事をしていたとき、子どもを近くで遊ばせていたんです。当時、暑くて逃げ場もなかったので、アイスでも食べながら休憩できる場所があればいいなと思いました。近隣の公園に遊びに行ったときも、同じようなことを感じたんですね。子育てする中で出てきた悩みを、自分にできる形で解決できたらと始めたのが『スマイルアイスクリーム』です。」

移動式アイスクリーム屋さん「スマイルアイスクリーム」

スマイルアイスクリームは移動式のアイスクリーム屋さん。新井駅や市内外の公園、ロッテアライリゾートなどで開店しています。お店の周りには、いつも子どもたちの姿が。お店を手伝ったり、周りで遊んだり、学校や学童、家庭でもない、子どもたちの「たまり場」になっています。

子どもたちもお店を手伝う

▲周りで遊んでいる子どもたちが、自然と手伝う姿も。

「愚痴をこぼしに来てもいい。子どもたちの逃げ場のひとつになればいいなと思っています。」

大事にしているのは「ギブアンドテイク」の精神

移住、転職、起業とさまざまな変化を続けるエネルギッシュな一面と共に、大塚さんには大事にしている精神があります。

「ギブアンドテイクの精神ですね。お世話になった分返していきたいなと。以前、新井駅で七夕パーティーを開催したのですが、それもお世話になった方たちへのお礼だったんです。スマイルアイスクリームを初めて新井駅前で出店させてもらったときに、近隣の方が広めてくれたり、お客さん呼んでくれたり、すごく親切にしてもらったので、なにか恩返しをしたくて。」

リアルクリームアイスクリーム

▲おすすめメニューはニュージーランドで大人気の新食感アイス「リアルフルーツアイスクリーム」

さらに、ギブアンドテイクは、お世話になった人に直接恩を返すという意味だけではありません。上の世代からもらった恩を、次の世代へ手渡していくことも、ひとつのギブアンドテイクだと大塚さんは言います。

「新井駅の七夕パーティーで地元の高校生にも手伝ってもらったんです。そのとき、すごく楽しんでくれて、今もお店を手伝ってくれているんです。僕としても、せっかく働くなら楽しんでもらいたいという気持ちがあるので、バギーに乗ったり、スタッフみんなでBBQをしたり、いろいろな経験をしてもらっています。僕自身も今までそうしてもらってきたので、今度は手渡していく番ですね。」

住みづらさよりも、面白さを探そう

最後に移住を検討している方へメッセージをいただきました。

「妙高市は夏は暑いし、冬は雪が多い場所。その二つは究極に住みづらい点ではあります。ただそれ以上に面白さがあります。特に冬は、みんなで助け合いながら雪かきをするので、自然と仲良くなるんです。実際僕も、移住してから冬までは周りの方との関わりはあまりなかったのですが、冬に毎日雪かきで顔を合わせるのでそこで仲良くなりました。地域の団結力があるので、地域性が薄いところに住むよりはめちゃくちゃ楽しいと思いますよ。」

自然に近い田舎暮らしは、生活自体に苦労することもあります。都会と比べて、子育て施設やサービスの選択肢も少ないのが現状です。一方で、大塚さんのように暮らしやすさや楽しみを自分でつくっていきたい方にとっては、小さなチャレンジがしやすく、応援してくれる地域性があります。

キッチンカー

「今後は子どもの育ちに関わることをやっていきたい」と話す大塚さんは、今秋にも子ども目線のイベントを企画しています。そこにはもちろん地域の方たちの協力も。イベントの準備や様子はインスタグラムにて発信中。ぜひ一度覗いてみてはいかがでしょう。

(注1) 車体部分が少ない軽量の自動車。オフロード走行を目的としたものが多く、スキー場のゲレンデなどでグリーンシーズンのアクティビティとして楽しまれている。

(注2) 夏に新井エリアで行われる祭り。大綱かつぎや民謡流し、屋台村など老若男女問わず楽しめる。

(注3) 秋に新井エリアにある東本願寺・新井別院で行われる報恩講。露店が並び、にぎわう。

 

 ■大塚さんの営む「スマイルアイスクリーム」

smileicecream_myoko

 

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