移住・定住ホームUIターン者の声したい暮らし、やりたい仕事は自分でつかむ。妙高の自然と人とのつながりに触れて描くこれからの夢。

UIターン者の声

したい暮らし、やりたい仕事は自分でつかむ。妙高の自然と人とのつながりに触れて描くこれからの夢。

sai_01_640px.jpg

 プロフィール

蔡 紋如(サイ ウェンル)

出身:台湾

移住前の居住地:東京都

現在の居住地:矢代地域

年齢:30代

仕事:会社員

経歴:海外営業

移住年:2014年

子育てしやすい自然環境がある

sai_02_640px.jpg

台湾出身の蔡紋如さんが、妙高市に移住したきっかけは結婚。ワーキングホリデーで日本に滞在中に出会ったパートナーが、先に妙高市に移住していたことから彼女も妙高市へ。 現在は2人のお子さんにも恵まれ、自然豊かな妙高市での暮らしをご家族で楽しんでいます。

「四季の変化がはっきりしている妙高市では、季節ごとの遊びが楽しめます。春になると花見をしたり、冬には家の裏に積もった雪山を滑り台にして遊んだり、スキー場も近いので家族で滑りに行ったりもします。子育てにはぴったりの自然環境ですね。」

sai_03_640px.jpg

玄関を出ればすぐに自然に触れることができる、その贅沢な環境を満喫しています。個人ベースで楽しめることの他に、自身のお子さんも通う市内の保育園・こども園で行われている活動についても教えてくれました。

「妙高市内の保育園・こども園では国立妙高青少年自然の家(以下、自然の家)の自然体験活動に連れて行ってくれるんですよ。幼児クラスになると、定期的に自然の家へ出かけています。市街地に住んでいると自然に触れる機会はあまりないみたいです。そういう地域の子どもにとっては園で自然体験を取り入れていることが刺激になるのではないでしょうか。妙高市らしい、よい取り組みだなと思います。」

雪が多い地域で暮らす大変さとは

sai_04_640px.jpg

蔡さんの暮らす矢代地域は、妙高市の中でも里山風景が広がる場所。田園風景の向こうに妙高山が佇む風景は「田舎暮らし」という言葉がぴったり当てはまりそうです。蔡さんのパートナーもこの場所で農業を営んでいます。

自然豊かで農業が盛んな一方、雪の量も多い地域。冬の暮らしに対してはどのように感じているのでしょうか。

sai_05_640px.jpg

「この地域に引っ越してきたときに、周囲の方からは妙高市内でもここは特に雪が多いと言われました。実際、家の周りの除雪はパートナーがやっているので、その大変さはわかりませんが、うちの屋根は落雪式なので雪下ろしは必要ありません。個人的には雪道の運転が大変でしたね。でも雪が多い土地だからこそ、道路の除雪はとてもきれいなんですよ。1週間ずっと降り続けるようだとちょっと大変ですけどね。」

雪の大変さよりも、除雪体制に支えられている安心感や四季の豊かさがもたらす魅力のほうが、彼女にとっては重要なポイントなのでしょう。

「妙高市でできること×自分の関心」で仕事を考える

自然豊かな環境での暮らし、家族と過ごす日々を満喫する蔡さん。現在はインバウンド専門員として妙高市の観光に携わっています。移住するにあたって、どのように仕事を見つけたのでしょうか。

「移住前はずっと営業をやっていたんです。妙高市に来るときに、田舎でどんな仕事ができるかなというのはよく考えました。元々旅行が好きだったので、なにかその経験が生かせればと思い旅行業務取扱管理者の資格を取ったんです。その上で市の観光商工課に直接売り込みました。ちょうど市でも台湾へグリーンシーズンの売り込みをしたいとのことで、うまくマッチングでき当時の観光協会で働き始めました。」

sai_06_640px.jpg

仕事は移住する上で重要なポイントの一つ。リモートワークで移住前の仕事を続けられる環境や、起業する以外の方法では、地元企業に就職するという選択肢が一般的です。

田舎には就職先がないともよく言われます。しかし、既存の募集を待つだけでなく、蔡さんのように自分の興味関心のある分野と地域特性を掛け合わせ、知識を学び、自ら売り込んでいくという積極性も移住生活を豊かにするには必要な要素かもしれません。

実際、農村地域での暮らしは自分たちが食べるお米や野菜を自ら作る方が多く、蔡さん自身も近所のお母さんたちから生活の知恵(味噌や漬物づくり)をたくさん学んだと言います。

「自分のしたい暮らしは、自分の手でつくる」

そういった考え方や積極性は、農村地域に根付いている特性でもあるのです。

sai_07_640px.jpg

妙高市で過ごして変化した夢

そんな蔡さん、現在は京都の大学で観光MBA(注1)について学んでいるそう。妙高市で暮らし働くなかで、新たな目標を持ったと言います。

「地域に貢献したいなという気持ちがずっとありました。でもまずは自分でちゃんと事業を成り立たせないといけないと思い、現在は経営について学んでいます。移住した当初は自分で民宿をやりたいと思っていたんですけど、今は周りで民宿をやりたいと言っている方たちのプロモーションを手伝えたらいいなと思っています。他の地域と差別化して、海外からもお客さんを連れてきたいですね。自分だけではなく、周りの人たちを巻き込んでやっていけたらいいな。それが今の夢ですね。」

sai_08_640px.jpg

▲2年間京都で学び、週末に家族の待つ妙高市と行き来する日々。

観光協会で働き始めたときに、まず担当したのが地域の方のおうちに泊まり農村体験をする「農家民泊」だったと言います。そこで地域のお母さんたちと出会い、つながりができ、今ではお子さんの面倒を見てくれるほどの仲になりました。そういった地域での実感を伴う経験が、今の考え方や夢につながっているのでしょう。

これから移住を考える方へ

最後に蔡さんから移住したい方へメッセージをいただきました。

「人生は一回しかないから、どういう生活をしたいのかをよく考えた方がいいと思います。私自身は、家族と一緒に豊かな自然環境を楽しめる妙高市の暮らしが気に入っています。また、この辺りは周囲の人とのつながりが深いので、近所付き合いが好きな方には合っていると思いますよ。皆さん人生の先輩という感じで世話を焼いてくれます。」

さらに移住を検討し始めたときに気を付けることについても、実体験をもとにこう話してくれました。

「私たちは家を探すのにとても苦労しました。東京で開催されていた妙高市の移住セミナーに参加し、空き家バンクにも登録していたのですが、なかなか希望に合う空き家が見つかりませんでした。仕方なく市街地のアパートを借りて暮らしながら探して、ようやく今の家が見つかったのが半年後でした。妙高市に何のつながりもない移住者が、ゼロベースで家を探すのは思ったより大変なことです。」

sai_09_640px.jpg

ゼロベースだった蔡さんが空き家を見つけられたのは、実際に妙高市に住み、地域や仕事でのつながりが広がったから。スムーズな移住を考えるなら、まずは妙高市に足を運び、地域とのつながりを作ることが大切です。

「妙高市への移住に興味を持ってくれた方は、まずは遊びに来てみたらいいんじゃないでしょうか。それが移住への第一歩です。」

 

(注1)観光MBA 観光産業における経営人材を育成するための経営学修士号。

画像提供:蔡紋如

 

  •  蔡さん家のお米「服部米蔵」のサイトはこちら

             「服部米蔵」

  • 妙高へ遊びに来るならまずはこちらのサイトをチェック

             「妙高観光局」

  • 県外からの空き家見学には、ぜひこちらをご利用ください。

              空き家見学ツアー

  • 空き家探しはこちらから

              妙高市空き家バンク

  • 蔡さんが活用した補助制度はこちら

            住宅取得等支援事業補助金