移住・定住ホームUIターン者の声妻と子供たちの『ふるさと』を残し、次世代へ繋いでいく。

UIターン者の声

妻と子供たちの『ふるさと』を残し、次世代へ繋いでいく。

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プロフィール

東 智隆(あずま ともたか)

出身:愛知県

UIターン前の居住地:神奈川県

現在の居住地:新井地域

年齢:40代

仕事:団体役員(NPO法人代表理事・特定地域づくり事業協同組合事務局長)

経歴:会社員、大学講師

移住年:2022年

 

今回ご紹介するのは愛知県出身の東 智隆さん。

妙高市へのIターン移住を決めた理由や、移住後の活動についてお話を伺いました。

妻の地元へIターン移住を決めた理由

奥様が妙高市出身だという東さん。

20歳のころから長年妙高市に通い続けている中で、妻の地元が徐々に衰退しているのを目の当たりにし、自分自身のこれまでの経験(東日本大震災での復興支援活動・企業人事・大学での地域課題等に関する講義経験)が、この地域の課題解決に活かせるのではないかと考え、妻や子供たちのふるさとを残したい一心で移住を決意しました。

NPO法人の設立と移住後の活動

妻の地元が直面している課題解決のため、東さんは2021年に「NPO法人はねうまネットワーク」を設立しました。

「個人で活動するということも選択肢としてはあったんですけれども、やはり自分にできることは限られています。1つの知識では解決できないことが多々あるので、いろいろな方の知恵を借りながら、活動していくことが良いと思っています。あと、どんなことにも責任を持つことが大切だと考え、法人格を持とうと決め、『NPO法人はねうまネットワーク』というものを設立しました。地方・地域・過疎地の役に立ちたいという共通の思いを持ったメンバーと共に活動をしています。」

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2022年に妙高市へ移住した後、最初に行った仕事は新井商工会議所での相談員の仕事でした。

「新井商工会議所の中で、施策普及員として、よろず相談員的な仕事をさせていただきました。その中で地域の人達と関係性を作っていったというのが、第一歩目になります。商工会議所の仕事をしながら、NPO法人の活動、二束のわらじを履いていたような形になります。」

NPO法人はねうまネットワークでは、ユネスコ世界ジオパーク(注1)にも登録されている、糸魚川市の神道山公園の森林保全活動の際に出た間伐材を利用したテントサウナイベントや、ブルーベリー農園の事業継承など様々な活動を行いました。

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▲NPO法人はねうまネットワークが事業継承した、はねうまブルーベリー園

「妙高はねうま複業協同組合」の設立と、今後の課題

NPO法人はねうまネットワークの活動を通して、まちの魅力づくり・魅力の見える化を行っている東さん。そんな東さんの活動に、ファンや支援者が次第に増えていきました。

「実際に移住してみたい」「妙高市で何か自己実現を果たしたい」という方のために何か支援ができないかと考えた東さんは、生活していく上でポイントとなる『働く』ことに注目しました。移住者が安心して働くことができ、これまで築いてきた能力・経験を活かせる職場を作るため、「妙高はねうま複業協同組合」を設立することを決意しました。

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妙高はねうま複業協同組合は、妙高市内の10事業者(農業、林業、酒造業、宿泊業、小売業、まちづくり事業等)で組織された組合です。各事業者の仕事は季節ごとに繁忙期が異なり、人手不足が課題となっています。移住者を組合の職員として迎え、要望やスキルに応じて各事業者の仕事とマッチングさせることで、事業者の人手不足を解消し、同時に移住者のキャリア形成の支援を行っています。

妙高はねうま複業協同組合の設立では、課題に直面することも多くあったそう。

「妙高生まれの妙高育ちではないので、自分のイメージや思いやビジョンを伝えるのにすごく時間がかかりました。例えば、『妙高ってすごく魅力的な場所ですよ。その魅力的な場所に人は必ず来てくれますよ。』と言っても、『本当に妙高は魅力的なの?』『本当に人来るの?』と皆さん半信半疑でした。」

しかし実際には、2023年に3名、2024年も3名の移住者を職員として迎えることができました。

「NPO法人はねうまネットワークの活動も、妙高はねうま複業協同組合の運営もあくまでも『手段』なんです。何の手段かというと、妙高市の地域文化や伝統産業などを残すこと、さらに言うと日本という国のなかで妙高市の役割を考え、地域が担っていくことです。最終的には子供たちの世代に魅力ある妙高をどういう形で引き継いでいくかが今後の課題です。」

捨てる勇気を持つ。強く思い続ければ夢は叶う。

最後に、妙高市への移住や起業を考えている方へメッセージをいただきました。

「移住ってすごくハードルが高いと思うんです。新しい場所に入っていくってとても緊張することだと思うんですよね。新しい何かを得るために踏み出す勇気。これは比較的ストレス無くできましたが、関東の交友関係や、仕事、年収、『捨てることの勇気』ってなかなか持てなかったんですよ。人って得ることに対してはすごく興味があって前向きですけど、『捨てる』ということがなかなかできない。私もいろいろ取捨選択しながら、『捨てる』ということをしてきました。」

新しい環境に飛び込むには、今持っているものを捨てる勇気も必要です。

「あと起業したい人は、特に地方部(妙高)での起業をお勧めします。実感として『やりたい』を実現できる環境があり、やらせてもらえる、応援してくれる人が多いというのが妙高最大の魅力だと思うんですね。都心部は常に競争心理が働き、埋没費用(注2)も嵩みがちとなるため、起業リスクが大きくなってしまいますが、事業継承や遊休施設の活用などを通して、事業を2倍速で動かすことができました。実際にブルーベリー園の事業継承や妙高市初となる組合設立など。」

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▲テントサウナの椅子は間伐材を利用しています

「自分の『やってみたいという思い』を強く持ち続ければ、夢は実現する。間違いなく。」

そう力強く話す東さんの言葉に、勇気づけられる人はたくさんいるのではないでしょうか。

 

(注1) 地球科学的な遺産を保護・管理し、持続可能な開発を促進することを目的とした国際的なプログラム。

(注2)すでに支払ったお金で、取り戻せない費用のこと

 

■撮影協力:神の宮温泉 かわら亭

テントサウナ外観.JPG

▲テントサウナを体験することができます。

 

■東さんのお仕事

・NPO法人はねうまネットワーク

・妙高はねうま複業協同組合

 

■移住者が利用できる補助制度

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妙高市家族と環境にやさしい住宅取得等支援事業補助金

 

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妙高市UIターン促進住宅支援事業

 

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妙高市移住支援事業助成金

 

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